テーマパーク「スペースワールド」(福岡県北九州市)が中止を発表した企画「アイススケート フリージングポート~氷の水族館~」について、批判一色の報道が続く中、ネットの一部では「擁護」の声も起こっている。
氷漬けされた魚の上をスケートで滑る、という内容から「悪趣味」と批判を浴びた同企画。メディアもこぞってこうした意見を取り上げたが、ツイッターでは「べつにどうってことない」「何かそんなに問題あったのかな」との声も少なからず出ている。
小倉智昭「アホの象徴みたいで面白い」
「『いきものを娯楽・イベントとして使うのはおかしい』『お魚がかわいそう』など、多数のご意見、重く受け止めております。氷の水族館について不快に思われた皆様に深くお詫び申し上げます。つきましては、本日から氷の水族館の企画は中止させていただきます」
スペースワールドは2016年11月27日、公式サイトでこう謝罪し、「アイススケート フリージングポート~氷の水族館~」の中止を発表した。
同企画は「5000匹の氷漬けにされた魚たちの上をスイスイと滑走。あり得ないシチュエーションでスケーティングが楽しめる、見たことも聞いたこともないアトラクション」(公式サイトより)で、12日から開催されていた。
しかし、「悪趣味だ」「気持ち悪い」との批判はやまず、脳科学者の茂木健一郎さんも27日朝、「ファンタジーの世界では、魚たちを人間のように扱うのが文法である」とツイッターで苦言を呈した。そうした声がメディアに取り上げられたためか、開催から2週間という短時間での中止となった。
一方で、ツイッターを見る限り、
「別に良くない? 法律さえ守っていれば」
「べつにどうってことない」
「何かそんなに問題あったのかな」」
と、テーマパーク側に理解を示す声も少なくない。
J-CASTニュースが27日に配信した「『残酷』スケートリンク謝罪、中止に 魚5000匹氷漬けの上を滑る」の記事のコメントにも、
「私たちが食べている魚も氷付けで運ばれていることが多く、何がかわいそうなの?」
「マグロの解体ショーみて拍手するんだろ?(中略)魚食う連中ってかってだよな」
といった、残酷という批判は行き過ぎとの指摘も散見される。
さらに、ツイッターでは、過去には「さっぽろ雪まつり」で氷漬けにした魚のオブジェが展示されたことや、海産物の氷漬けを展示する施設「氷の水族館」(宮城県気仙沼市、現在制作中止)があることを指摘し、今回も似たようなものだとする人もいる。
同園は「今年から、アホはじめます」をキャッチフレーズに、英会話教材を聞きながら乗る絶叫マシン、美容ソルトを大量投入したプールなど他のテーマパークにないアトラクションを生み出していた。
28日放送の「とくダネ!」(フジテレビ系)で、そうした事情を聞いた司会の小倉智昭さんは「(スケートは)アホの象徴みたいで面白いと思いました。(魚を)取り除いちゃうと今まで通りのお客さんしか来ないよ」と語った。