週1回はクラブ活動を休もう――。大阪府教育庁が発表した施策「ノークラブデー」について、ネットで賛否両論の反応が起きている。
かねてから、教員の長時間労働はクラブ活動との関係が指摘されており、行政側の判断を歓迎、支持する声は多い。その一方、「それぞれの部活のレベルが下がることはないのかな?」「生徒がかわいそう」といった反対意見も根強い。
2017年から週1回は「休養日」を
「ノークラブデー」が発表されたのは、2016年11月18日の定例記者会見でのこと。
大阪府教育庁によると、「ノークラブデー」の対象は計182校の府立学校と支援学校。週1回は一斉休養日を設けるか、クラブごとに休養日を決めるかは学校側に任せる。17年1月1日から試験的に導入し、4月1日に「完全実施」へ移行させる予定だ。
教育庁の担当者は11月21日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「学校現場をとりまく環境は多様化している。教員の働き方改革、健康面への配慮といった観点から、こうした施策を設けるのが望ましいと考えた」
と話す。
大阪府立学校の教員の在校時間はここ数年、上昇傾向にある。過去の調査ではその主な理由として、クラブ活動の指導が挙げられていた。
教育庁は、「ノークラブデー」導入をきっかけに教員の在校時間を短縮したいとしている。ただ、休養が求められるのは「学校内でのクラブ活動」に限られ、練習試合など学校外でのクラブ活動については、関与しないという。これについて担当者は
「校外のことについて学校が口を出すのもおかしな話」
としている。
クラブ活動が教員の長時間労働を助長している、との指摘は以前から多い。たとえば、産経新聞電子版の10月1日付け記事「『ブラック部活』がつらい...生徒より教員の負担重く 指導は仕事? それともボランティア?」では、名古屋大の内田良准教授(教育社会学)が「本来自主性を重んじる部活動で平日も土日もつぶして活動するのはやり過ぎ」とコメントしている。
ツイッターでも
「もっと早くやるべき、賛成です」
「先生も休みが必要やもんね」
と教育庁の決定を支持する意見が相次いだ。