ドナルド・トランプ次期米大統領の長女イヴァンカ・トランプさんが手がけるファッションブランドへの注目度が、日本国内でも急上昇している。
イヴァンカさんのブランドを以前から取り扱っている通販サイト「waja」によれば、米大統領選でトランプ氏の勝利が決まった日本時間2016年11月9日を境に、商品の売上数は激増。大統領選前と比べて、アクセス数は「400倍」、売り上げは「28倍」になっているという。
「なかなかリーズナブルでいいかも」
ファッションモデルで実業家、そして現在は3児の母親――。そんなイヴァンカさんが2007年に立ち上げたのが、自身の名を冠したファッションブランド『Ivanka Trump』だ。
洋服や靴、アクセサリーなど商品ラインナップは幅広く、価格帯は日本円で2~3万円前後のものが中心。「Women Who Work」をキャッチコピーに、働く女性をメインターゲットにブランドを展開している。
アメリカでは百貨店を中心に販売される知名度の高いブランドだが、これまで日本では大きな注目を集めることはなかった。実際、国内で商品を扱う販売店は少なく、入手するためには、通販サイトなどでアメリカから商品を取り寄せるのが一般的な方法だ。
そんな日本とほぼ縁のないブランドに関心が集まることになったのは、イヴァンカ氏の「才女ぶり」が国内メディアで盛んに報じられるようになったためだ。ファッション情報を扱うネットメディア『STYLE HAUS(スタイルハウス)』は2016年11月14日、
「米新大統領の『美しすぎる娘』Ivanka Trump(イヴァンカ・トランプ)のファッションブランドに注目!」
と題した記事を公開。そのほか、18日放送の「めざましどようび」(フジテレビ系)でも、イヴァンカ氏のブランドを好意的に紹介する特集を放送していた。
このように国内メディアでの露出が増えるにつれ、ツイッターには、
「イヴァンカ・トランプのブランド、なかなかリーズナブルでいいかも」
「めっちゃ可愛い。お値段もリーズナブルやし日本上陸待ったなしでお願いしたい」
といった声が数多く寄せられることになった。
米国では「ラルフ・ローレンに近いイメージ」
実際、国内での売り上げは急増中だ。「イヴァンカ・トランプ」を2012年から扱っている通販サイト「waja」の広報担当者は16年11月22日のJ-CASTニュースの取材に、トランプ氏の勝利で「イヴァンカさんのブランドは大反響です」と声を弾ませる。続けて、
「以前は商品ページへのアクセス数は1日で数十件ほど、売り上げも月あたり数点だけでした。ですが、大統領選が終わってからは、ページへのアクセスは1日で1万件以上のアクセスがあり、売り上げは28倍ほど伸びました」
とも話していた。こうした反響を受け、すでに「waja」ではイヴァンカ・トランプのラインナップ拡充を進めているという。
また、国内では数少ない「イヴァンカ・トランプ」を置くセレクトショップ「シェ・イビサ」(浅草ROX3内)の店長兼バイヤーの女性は取材に対し、
「うちの店では、大統領選の前後で目立った売り上げの変化はありません。ただ、モノ自体がいいので、商品の魅力で売れ続けている印象はありますね」
と話していた。
その上で、記者が「イヴァンカ・トランプというブランドは、アメリカではどのような印象を持たれているのか」と聞くと、
「国内でも有名なブランドに例えれば、『ラルフ・ローレン』に近いイメージでしょうか」
とも話していた。
追記=16年12月1日に、「waja」より数字の訂正の申し入れがあり、売り上げの数字を訂正しました。