離婚して「バツイチ」と呼ばないで 明石家さんまは明るく笑い飛ばしたが...

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   「バツイチという言葉、やめませんか」。あるネットユーザーが掲示板サイトでこう訴えた。人を「バツ」呼ばわりする表現に嫌悪感を覚え、「この言葉は葬られるべき」と主張している。

   これには、「バツイチ」の発祥や語感を理由に、否定的な意見が多い。バツイチと言われて決まりの悪さを覚える離婚経験者がいるのも事実だ。

  • 明石家さんまさんは「バツイチという言葉を流行らせた」とかつて語っていた
    明石家さんまさんは「バツイチという言葉を流行らせた」とかつて語っていた
  • 明石家さんまさんは「バツイチという言葉を流行らせた」とかつて語っていた

発祥は戸籍につく「バツ印」

   議論となったのは2016年11月15日、女性向け掲示板サイト「発言小町」に寄せられた投稿だ。離婚経験者を「バツイチ」と表現することについて、「人間に対して『バツ』という呼び方はいかがなものでしょう」と疑問に感じているという。「馬鹿にしているみたいで嫌」という理由で、離婚が話題に挙がっても友達には決して「バツイチ」を使わず、「離婚歴がある」と表現するそうだ。さらに、「人の尊厳をあまりにも無視している」として「この言葉は、葬られるべきだと思います」とも訴えた。

   この投稿には350件以上のコメントが寄せられたが、投稿者への反対意見が目立つ。例えば、「バツイチと言った方が、深刻度が下がると思います。『離婚歴がある』と言うと大変だったんだな、という印象を受けますが、『バツイチなんですよね』と言われるとちょっと失敗しちゃってねという印象です」といった声が多い。離婚経験ありというユーザーからも「離婚歴があると言う重い感じの言われ方をされるより、バツイチの方がいい」との指摘が出ている。

   離婚すると、戸籍に形式的に「×(バツ)印」がつけられるのが「バツイチ」の起源とされ、松谷司法書士事務所のウェブサイトで司法書士の松谷賢一郎氏も、

「離婚を一回していると『バツ1』という言い方をすることがあります。これは、離婚をすると、離婚をした人の戸籍の名前の欄に、バツ印がつくことからきています」

と説明している。

   ただし、「バツイチ」という言葉を世間に浸透させたのは、明石家さんまさんだと言われている。大竹しのぶさんと離婚した1992年9月に開いた会見で、さんまさんは左眉毛の上に小さいバツ印をペンで描いて登場し、「これ、バツイチ」と言った。14年7月19日放送の「さんまのヤングタウン土曜日」(MBSラジオ)では

「バツイチっていう言葉はもともとあったんですけども、流行らせたのは僕」

と主張していた。

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