JR東日本は、訪日外国人旅行者向けに、2016年8月20日から駅ナンバリングの導入を始めた。新たな駅名標には駅の番号に加え、日本語、英語、中国語、韓国語の4か国語による駅名が表記されている。同時期に、東京メトロでも4か国語表記が出来る新型の表示器の導入が開始され、19年度にはメトロ全線での設置を予定している。
外国人観光客が読みやすいように、という目的に始められたこれらの取り組みだが、このうち韓国語について、その表記が一定せず、複数の表記が混在している状況が続いている。
鬼門となるのは「つ」の音
画像はJR四ツ谷駅の各種案内などを撮影したもので、3種類の韓国語表記が混在している。
「四ツ谷・麹町口」へと案内する看板では「요쓰야」、ホームの駅名標は「요츠야」、柱に取り付けられた「四ツ谷口」への誘導は「요쯔야」。
ハングル文字は表音文字のため、「よつや」はそのまま3文字で表現されるのだが、その真ん中の「つ」にあたる文字が「쓰」、「츠」、「쯔」と、一定していない。
韓国語には「つ」の音が無いため、いずれの文字も便宜的に使われているもの。そのため、「요쓰야」は「よすや」、「요츠야」と「요쯔야」は「よちゅや」に近い発音となり、本来の「よつや」とは離れたものになっている。
JR東日本の担当者に、J-CASTニュースの姉妹サイト「Jタウンネット」がこれらの表記について取材したところ、
「(表記が3種類あることに)特に意味は無く、よく使われている文字を使用しています」
という回答があった。