橋下徹前大阪市長が、東京都の小池百合子知事が塾長を務める政治塾「希望の塾」と「距離を置く」と宣言した。橋下氏は「希望の塾」の講師を務める予定だったが、「こんなややこしい仕事はやらない方がいいだろう」と、断る意向をツイッターで明かしたのだ。
対する小池氏は、橋下氏を講師に呼ぶ意義を強調しながら、橋下氏が指摘している問題については「どうなっているか確認したい」と述べるにとどめている。このトラブルは単なる事務的なすれ違いにとどまるのか、果たして2人の間の「すきま風」なのか、注目される。
「事務方のさばきに色々問題」
橋下氏は2016年12月10日に行われる第3回の講義に登壇する予定だったが、11月17日夕方、橋下氏が「希望の塾」側とのトラブルをツイッターで明かした。橋下氏のツイートによると、週刊文春から、「希望の塾」に関して事実関係の確認を求める取材があったという。それによると、「希望の塾」側は(1)橋下氏の講演料は当初無料と思っていたのに金額を聞いてびっくりしている(2)橋下氏から東京に行くのだから2回講演をやらせろと言われた、などと話しているといい、「俺の力で値切ってやる、無料にしてやる」などと言っている維新の議員が複数いるとも指摘しているという。
こうした「希望の塾」の主張に対して、橋下氏は
「小池塾は受講料としてしっかりお金を集めているのでこちらが値引きする理由はないし、他の主催者に対して失礼になる。また他の講師よりもためになる講義をやる自身(原文ママ)もある」
などと反発。「希望の塾」側の窓口が一本化されていないことや「取り巻き」の筋の悪さを指摘しながら、
「文春報道では、小池塾サイドは求めていないのに、無理やり橋下の講義をやらされて高いお金を取られるという記事になりそうなので、こんなややこしい仕事はやらない方がいいだろう」
「今回の件は、小池さんは関知していないであろうが、事務方のさばきに色々問題がありそうだ。この話には維新議員も間に色々と入っているようだ。文春にしょうもないことを書かれたらうっとおしいだけなので、距離を置く。政治家は何で普通の民間的なビジネスができないのだろうか」
などと「希望の塾」の講師依頼を辞退したい考えを投稿した。