国内でのアプリ配信が始まるやいなや、瞬く間に「社会現象」となったゲームアプリ「ポケモンGO」。そのサービス開始から約4か月が経ったいま、10代と20代の若者の「利用率低下」を指摘する調査結果が出たことが話題を呼んでいる。
インターネット上では、こうした調査結果が明らかになる前から「若者のポケモンGO離れ」を指摘する声が数多く上がっていた。そのため、ネット上の反応も「やっぱり」と頷くものがほとんどだ。
10代の40%以上がプレーを止めた
調査はソフトウェア開発会社のジャストシステムが行い、2016年11月16日に結果を発表した。スマホを所有する10~50代の男女を対象としたインターネット調査で、アンケート期間は11月10日から14日まで。1106人が回答した。「ポケモンGO」をはじめとした位置情報アプリの利用実態について尋ねたものだ。
こうした調査で浮き彫りになったのは、若者を中心とした「ポケモンGO離れ」の実態だ。
「ポケモンGOの使用状況」の設問をみると、以前プレーしていたが「今はしていない」と回答したのは全体の31.4%で、「継続的に利用している」の23.7%を上回っている。こうした傾向は10代で顕著で、44.7%がプレーを止めたと回答している。
また、今回の調査では「ポケモンGO」の国内配信が始まった7月下旬の調査との比較も実施。その結果をみると、若年層と年配層ではゲームの「離脱率」に大きな開きが出たことが分かる。
最も落差が大きかったのは20代。プレー率は7月の60.7%から29.9%へと激減した。10代の数字も54.2%から19.5%に落ち込んでいる。その一方で、年配層のプレー率の低下は全体的にゆるやか。とくに30代は継続的にプレーしている人の割合が多く、7月(25.5%)と11月(23.0%)の差はたった2.5ポイントだ。
若者はすでに「ポケモンGO」に飽きている――そう読み取れる今回の調査結果を受け、ネット上で相次いだのは「やっぱり」という反応だった。ツイッターやネット掲示板には、
「ポケモンGOやってるのは若くない人ばっかり」
「都内だとポケGOやってるの本当に中年だらけ」
「街歩くと年寄りほどポケモンやってるのに遭遇しまくる 万歩計ゲームみたいなノリなんだろ」
といった声が数多く出ている。一方で、「逆に50代の継続率がここまで高いのもすごい」「2割もやってりゃ凄いと思うんだけど」といった声も出ていた。
「ゴールが見えないから飽きる」
実際のところ、「ポケモンGO」の人気は「長続きしない」とする予測はサービス開始直後から出ていた。その際に多くの指摘が出ていたのは、プレーヤーをゲームに惹きつける要素に欠けている、という問題点だ。
こうした指摘はおおよそ間違っていなかったようで、アプリの配信から時間が経つにつれ、ネット上には「飽きてきた」との書き込みが目立つようになった。ツイッターには、
「ポケGOはゴールが見えないから飽きる」
「完璧に飽きた。 だって捕まえるだけのゲームなんだもの」
といった投稿が数多く見つかる。
また、今回の調査では「ポケモンGOを辞めた理由」についても尋ねている。その結果、最も回答率が高かったのは「つまらないから」の53.3%。次点が「バッテリーの消費がはげしすぎるから」(40.9%)だった。
そのほか、「電車など人の目につくところで『ポケモンGO』を開くことが少し恥ずかしいと思う』という質問に対しては、全体の52.1%が「あてはまる」(21.8%)か「ややあてはまる」(31.3%)を選んだ。さらに10代の場合、42.9%が「あてはまる」と答えていた。