朴氏の「密会」書いた産経元ソウル支局長 「最も触れられては困る人間関係だった」

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「どこかにシナリオを書いたり、演出する人がいるのではないか」

   こういった背景でコラムが出たことで

「青瓦台が過剰な反応をした、というのが今の結論」

   とした。加藤氏は、コラムに反発したのは大統領本人ではなく「青瓦台」だとみている。その根拠のひとつが、15年4月に加藤氏の出国禁止が解除される1週間ほど前の出来事だ。

   加藤氏によると、当時の青瓦台のトップが

「日本側が産経コラム問題についてきわめて重大な憂慮を持っている」

などと大統領に伝えて出国禁止解除を進言したが、大統領から返ってきた言葉は

「その加藤という記者は、まだ韓国にいるのか。」

   加藤氏によると、複数のルートからこれが事実だと確信に至る情報が入ってきたといい、

「世界が注目している言論の自由に関する重大なニュースを、朴大統領ご自身が世界から問題視されていることを認識していない。情報が正しく正確に、適切に伝えられていないというのが、朴槿恵政権が『不通』と言われる本質なのでは。従って、朴大統領が何か行動を起こす、発言する時には、主体的に何かを考えてのことではなく、どこかにシナリオを書いたり、演出する人がいるのではないか」

と、朴大統領は事実上の「操り人形」になっているとの見方を示した。

   加藤氏に対する無罪判決では、チョン・ユンフェ氏と朴槿恵大統領が密会したという事実はないと結論づけているが、加藤氏は反論している。加藤氏によると、15年3月30日の第5回公判で、裁判長は両氏の密会疑惑の検証を「法廷の場で突然打ち切り、『噂の内容は虚偽』だと断定した」。加藤氏の弁護側は真相究明を求めたが、「結果的に裁判長の職権、判断に作業が打ち切られた」ため、一連の事実関係を産経新聞も報じ、多くの人が傍聴したとして、

「非常に違和感の残る判断だったと受け止められている」

と説明した。

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