朴氏の「密会」書いた産経元ソウル支局長 「最も触れられては困る人間関係だった」

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   産経新聞の加藤達也編集委員(元ソウル支局長)が2016年11月16日、東京・有楽町の日本外国特派員協会で会見した。加藤氏はソウル支局長だった14年8月、産経新聞のウェブサイトに執筆したコラムが朴槿恵(パク・クネ)大統領の名誉を傷つけたとして10月にソウル中央地検が在宅起訴し、出国禁止処分を受けていたが、15年12月に無罪判決が確定している。

   加藤氏はコラムで、セウォル号沈没事件が起きた日に朴大統領の動静が確認できない「空白の7時間」の問題を取り上げ、朴大統領が、極めて親密で頼りにしていたチェ・スンシル(崔順実)容疑者の元夫、チョン・ユンフェ氏と密会していて、周辺との意思疎通ができない「不通(プルトン)大統領」だと指摘していた。加藤氏は今回の会見で、朴大統領が当時、加藤氏の出国禁止処分を把握していなかったと指摘し、朴大統領が当時から何者かの演出に踊らされていたのではないか、との認識も示した。

  • 記者会見する産経新聞の加藤達也編集委員(元ソウル支局長)
    記者会見する産経新聞の加藤達也編集委員(元ソウル支局長)
  • 記者会見する産経新聞の加藤達也編集委員(元ソウル支局長)

「大統領は私の出国禁止を知らなかった」

   問題となったコラムは、チェ容疑者には触れていないものの、「空白の7時間」に朴大統領がチェ容疑者の元夫のチョン氏の実名を出して「密会」していたという疑惑を「噂」の形で指摘していた。在宅起訴の原因はそこがポイントとされる。この背景について、加藤氏は

「私の書いたコラムに、非常に詳細に朴槿恵大統領をめぐる、最も触れられては困る人間関係、背景が書き込まれていた。これに青瓦台(大統領府)が非常に怒りをあらわにしたのは、私のところにも伝わっている」

と分析。加藤氏は朴大統領周辺の「取り巻き」についても情報を得ていたという。

「2014年の春頃から、既に韓国の非常に多くの識者、ある程度キャリアを積んだ識者の皆さんの間では、朴槿恵大統領をめぐる奇妙な人脈というものが、少しずつ社会では知れわたっていた。私の取材上のネットワークにも、様々なところで朴槿恵大統領が1970年代の中盤以降、非常に危険な人脈、宗教家と称する者たちに深く関係している、そのことが歴史的に問題になっていたことを警戒心を持って私に伝えてきた人が何人もいた」

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