東京大学が一人暮らしの女子学生について月額3万円の家賃補助を2017年4月から始めると発表し、ネット上で議論が沸き起こっている。
16年11月14日の記者会見で家賃補助も発表項目の1つとして東大から説明があり、ホームページ上でも、「女子学生向けの住まい支援」のタイトルで掲載された。
「2割しかない女子の比率を高めたい」
東大ホームページによると、自宅から駒場キャンパスまで通学時間が90分以上かかる女子学生が補助の対象となる。東大がキャンパス近くのマンションなど100室ほどを用意し、入学から最大2年間にわたって家賃支援をする。セキュリティ・耐震性が高く、保護者が宿泊可能なマンションなどを選ぶという。
東大は、女子学生が全体の2割ほどに留まっており、報道によると、多様な人材を集めるためにその比率を高めたいと説明した。地方の入試説明会などで、保護者から娘が東京で安全な生活を送れるか不安を訴える声が多かったことを考慮したそうだ。
この女子学生に対する措置について、ネット上では賛否が分かれる議論になっている。
ニュースのコメント欄では、否定的な書き込みの方が多い。
「男性差別 これが男女逆だったら大騒ぎするだろ」
「国公立はこういうのは駄目でしょ」
「親の所得が低い学生とか成績上位の学生とかなら、まだわからんでもない」
一方、ツイッターでは、東大の措置に理解を示す声も出ていた。
「女の子は下宿させずに自宅から通える範囲の大学に通わせたいと考える親により潰されている才能があるかもしれない」
「優秀な地方の女子学生を欲しい時、家賃補助くらいしないと地元国立大に勝てない」
東大が女子学生に家賃補助をする理由としては、いくつか憶測が出ている。
1つは、女子寮が6年前に閉鎖されたため、新たに開設するよりコスト的に見合うからではないかというものだ。また、低迷する世界大学ランキングを上げるためには女子比率を高める必要があったのでは、という声もあり、中には、男子学生が起こした集団わいせつ事件のイメージを払しょくする狙いがあるのかも、などとうがった見方も出ている。