みずほFGのシステム統合、また延期 「ホンマにできるんか」と疑心暗鬼

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2度の大規模トラブルが「トラウマ」に?

   最初のシステム障害は2002年4月。富士銀行と第一勧業銀行、日本興業銀行の3行の経営統合で、「旧みずほ銀行」と「みずほコーポレート銀行(CB)」が誕生したなかで発生した。当時のみずほ銀行は、富士銀行と第一勧業銀行のシステムを、第一勧銀のシステムに一本化しようとした。ところが、旧3行が自行のシステムを使うことを主張したことで準備不足に陥ったことがトラブルの原因とされた。復旧には1か月近くかかった。

   2度目は2011年3月の東日本大震災の発生からわずか3日後の14日。義援金の集まり過ぎをきっかけに、ATMがストップ。振り込み不能や店舗でのサービスが停止した。収束までに10日間を要し、時期が時期だっただけに経営責任を問う声が高まり、西堀利頭取ら経営陣が引責辞任した。

   こうしたトラブルの背景として指摘されていたのが「旧3行の縄張り意識」。それが組織内の連携を妨げているとの見方は、いまも根強い。

   一方、旧みずほ銀行と旧みずほコーポレート銀行(CB)が合併して、新「みずほ銀行」が発足したのが2013年7月。ただ、システムは旧みずほ銀行(旧第一勧銀)と旧みずほCB(旧興銀)の2系統を現在も併用している。そうしたのも、2度のシステム障害で、「3度目は許されない」と経営陣が神経質になっているためとみられる。

   現在開発中のシステムは、業務の基幹となる「勘定系システム」で、みずほ銀行(旧第一勧銀と旧興銀)と、みずほ信託銀行の3つのシステムを統合する。つまり、システム統合の総仕上げ。統合作業は「山場」にかかっているというわけだ。

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