「こんなに涙した映画は記憶にない」
そうした中でこれだけの報道があるならば、それこそ「のん」さんへの注目度の高さが分かる、というのだ。掲示板には、
「普通にニュースになってたのにねぇ 。紙媒体もネットでもテレビでもさ。そこそこ報道されても『まだ足りないこれは陰謀だ!!』・・・ そんなウソついてまで擁護したいの?」
などといった書き込みが出た。
これで終了かと思われたが、また「陰謀説」が飛び出すことになった。それは16年11月13日に「この世界の片隅に」が広島国際映画祭の「ヒロシマ平和映画賞」を受賞したのに、テレビや新聞が報じていない、というのだ。この映画祭は広島市の有志によって海外の若手監督を発掘する目的で立ち上げられ、上映し表彰するという活動をしている。「この世界の片隅に」は今回特別上映され、新設した「ヒロシマ平和映画賞」が授与された。ただし、知名度は高いとは言えない。J-CASTニュースが16年11月15日に事務局に「受賞の報道が無いのはなぜか?」と聞いてみたところ、各メディアにプレスリリースを配っている、とし、
「報道して頂きたいという思いはあるのですが、映画祭の知名度の問題や、賞も新設されたものでもありますので、こういう結果になるのはいたしかたない気もします。『陰謀』などというものは全くありません」
と笑っていた。
ともかく、これだけ報道され大ヒットの兆しが出ているこの映画はやはりのんさんの存在が大きく、のんさんがいなかったらこんな素晴らしい映画に巡り合えなかった、という感謝の声もある。ツイッターでは、
「『この世界の片隅に』見終わりました。 開始1秒、のんさんの声を聴いた瞬間、早くも涙が」
「映画館で周りに憚らず、こんなに涙した映画は記憶にない」
「いまだに余韻から抜け切れません。何度も見ることになるでしょう。長く上映してほしい」
などといった絶賛がつぶやかれている。