日本航空(JAL)は2016年11月12日、東京-ニューヨーク線開設50周年のイベントを成田空港で開いた。同路線は日本を発着する路線の中でも「看板路線」のひとつ。
搭乗ゲートには就航当時の制服に身を包んだ客室乗務員(CA)らが、搭乗証明書などの記念品を配りながらフライトを見送った。
当初は羽田からホノルル、サンフランシスコを経由
東京とニューヨークを結ぶ路線自体は、第2次世界大戦直後の1947年に開設されていた。だが、当時の日本は連合国軍総司令部(GHQ)占領下で、運航していたのは米国の航空会社だった。それから19年後の1964年、ニューヨークで開かれた万博のための物資や人員を運ぶためにJALが日本の航空会社として初めて同地に臨時便を飛ばし、さらに2年後の66年11月12日、定期便の運航が始まった。ビートルズが初来日した4か月半後のことだ。
初便はダグラスDC-8型機の「SETO号」で運航。羽田空港を出発し、ホノルル、サンフランシスコを経由して約19時間かけてニューヨークに向かった。目的地はジョン・F・ケネディ国際空港だったが、悪天候で行き先がラガーディア空港に変更されるという「おまけ」つきだった。
その後、68年にはサンフランシスコのみを経由するようになり、72年には経由地をアラスカのアンカレッジに変更。78年には、日本側の拠点が成田空港に移った。83年には「ジャンボジェット」として知られたボーイング747型機が就航し、直行便になった。今ではボーイング777-300ER型機と787-8型機が、東京からニューヨークを約13時間(逆方向は約14時間30分)で結んでいる。