2016年10月から始まったテレビ朝日系ドラマ「家政夫のミタゾノ」。「家政夫」として派遣される女装姿のTOKIO松岡昌宏さんが、セレブたちの悪を成敗するストーリーが痛快だが、ドラマの中で松岡さんが見せる「家事テクニック」の数々が凄すぎると話題を呼んでいる。
年末の大掃除の季節も近づいた折、第1話~第3話までに披露された家事テクを紹介しよう。
洗濯物をアーチ型に並べると早く乾く
番組ウェブサイトによると、主人公の三田園(ミタゾノ)薫が披露する掃除や料理などの家事テクニックは、「家事えもん」として知られるお笑い芸人、松橋周太呂さんが監修している。松橋さんは、「洗濯ソムリエ」「掃除能力検定士」の資格を持っており、『すごい家事 人生の「掃除の時間」をグッと縮める』という本まで書いたエキスパートだ。ドラマの中には、ベテラン主婦も「目からウロコ」の暮らしに役立つ松橋さんのアイデアが満載だ。
番組サイトには、「みみりが見た!ミタゾノの家事テク一挙おさらい」というコーナーがあり、ドラマの中に登場した「家事」の具体的方法が掲載されている。そのいくつかを紹介すると――。
【シャツなどにコーヒーのシミをつけてしまった時の応急処置法】
(1)できるだけ時間勝負! 早ければ早いほど汚れがとりやすい。食器用洗剤とオキシドールを1:5の割合で混ぜ、「即席シミ抜き剤」を作る。
(2)汚れたシャツの下にタオルを敷き、使い古した歯ブラシでシャツ側から「即席シミ抜き剤」を叩きながら当てる。
(3)「即席シミ抜き剤」を染み込ませたら、タオル側から勢いよく掃除機で吸引する。シミがタオルにうつり、シャツがキレイになる。
【洗濯物を早く乾かす方法】
(1)洗濯物の並べ方を、アーチ型にすることで、洗濯物の間に上昇気流が生まれ、通常より早く乾かすことができる。アーチ型とは、外側にズボンやバスタオルなど丈が長い物を、内側にパンツなど短い物を吊るし、「逆放物線」を描くこと。すると、外側から中側に空気が入り、上昇気流が発生する。
(2)さらに、アーチの両端を黒や紺など濃い色の物にすると熱がこもり、より上昇気流が起きやすくなる。
風呂場のカビ掃除は床より天井を
【風呂のカビ掃除の回数を減らす方法】
(1)ズバリ「床ではなく、天井を磨くこと」が大事。天井にあるカビが胞子を撒き散らし落ちてくることで、風呂場全体にカビが生える原因となるからだ。原因をもとから断つ。
(2)手の届かない天井の汚れを掃除するのは大変だが、上の汚れを落とさなければ足元がキレイになることはない。
(3)フロアワイパーにキッチンペーパーをつけ、エタノールを少量かけて天井を磨くのがオススメだ。
【服にガムがくっついてしまった時の応急処置法】
(1)くっついてから時間が経ち、繊維の奥までガムが入り込んでしまった場合は、まずガムテープで表面上のガムをはがす。
(2)そして残ったガム汚れに、サラダ油をかけ、使い古した歯ブラシでこすり、ガムを溶かしていく。
(3)次に、残った油のシミには中性洗剤を染み込ませ、水ですすぐか、水を含んだタオルで、油と中性洗剤をしっかり濯げば、キレイになる。
古いジャージのポケットが魔法の雑巾に
【ステキなリサイクル! 万能ジャージ雑巾の作り方】
(1)着なくなったジャージのズボンの「ポケット部分」を切り取り、裏返して両手にはめるだけ。ジャージの裏生地を使うのがコツだ。
(2)ジャージの裏生地の細かい化学繊維が、ブラシの届かないような溝の奥の汚れをかきだすのに適している。
【カーペットの繊維に絡まって取りづらいゴミをキレイにする】
(1)ゴム手袋でこするのが一番。
(2)ゴム手袋の摩擦で静電気が発生し、カーペットの繊維に絡まった髪の毛やホコリを簡単に取ることでできる。
【家具にホコリが付きにくくする方法】
(1)柔軟剤を20倍に薄めた水で拭くと静電気が起きづらくなり、ホコリが付きにくくなる。
(2)お米のとぎ汁も効果抜群! とぎ汁に含まれる米ぬかの油分にはワックス効果があるため、汚れを取りながらワックスをかける二重の効用が期待できる。
【コップやグラスにこびり付いた水垢を落とす方法】
(1)食器洗い用のスポンジではなく、食品用ラップフィルムに歯磨き粉をつけて磨くと効果的。歯磨き粉は、実は一番身近にある研磨剤。スポンジを使うと研磨剤の成分が穴に入り込み、効果が下がってしまうが、穴のないラップを使うことで研磨剤の効果を最大限に発揮させることができる。
(2)ラップは四つ折りくらいにして使うのがちょうどよい。
瓶のラベルシールはドライヤーではがれる
【瓶などのシールをキレイにはがす方法】
(1)ドライヤーで熱を加え、はがすのが一番。熱を与えることで粘着剤、接着剤が柔らかくなり、はがれやすくなる。
(2)ただし、ドライヤーを近くの家具など燃えやすいものに近づけ過ぎないよう注意しよう。またシールを貼ってしまった物の材質に注意したい。熱に弱い物への使用は避ける
「家政夫のミタゾノ」の大ファンという、主婦「akiさん」のサイト「凡人主婦の小金持ち生活」をみると、こうした家事テクを1つ1つ論評しつつ、次のように感心していた(要約抜粋)。
「アーチ型に干す洗濯や、お風呂場の天井掃除は今すぐ実践できそう! ドラマではガムが硬くこびりついたから歯ブラシを使いましたが、ガムが軽くついてしまったぐらいなら、袋に入れた氷水で冷やして固めるととりやすい」
「破れたジャージのポケットを野球のミットのように大変身させるのがスゴイ。これで隅々までお掃除できるわけですね。ゴム手袋の摩擦で静電気を起こし、ホコリや髪の毛をとりやすくするワザ。掃除機いらずの掃除術です!」
「お米のとぎ汁で家具をふくことで、表面をいためずにキレイになるワザ。お米のとぎ汁は昔から雑巾がけで利用されていましたものね。ドライヤーを使ったワインの瓶のシールはがしは、ドラマの核心に迫る家事ワザ。安物のラベルをはがし、名前入りラベルを貼り直したことがわかり、騙されたことを知った○○は......」
そう、ミタゾノが見せる家事の裏ワザの1つ1つが、ドラマの展開に関わってくるところも見どころなのだ。