来年70歳を迎えるシンガーソングライター、小田和正さんの人気が衰えない。
毎年パワフルに全国ツアーを開催していて、チケットは直ぐにソールドアウト。国内ソロアーティストの歴代最多動員数記録を持っていて、月刊誌「日経エンタテイメント!」の最新号の「コンサート動員力ランキング」では、総合10位にランクインした。アイドルグループが上位を占める中、ソロでは2位という好成績だ。
ライブツアー「君住む街へ」で34万人を動員
月刊誌「日経エンタテイメント!」(16年12月号)の独自調査によれば、1位が「BIGBANG」、2位が「嵐」、3位が「関ジャニ∞」、4位が「ももクロ」とグループが続き、ソロは8位にEXILEのメインボーカル「EXILE ATSUSH」、そして10位が小田さんだ。同誌によれば、トップテンに入るには3万人から5万人入るドーム公演を10公演以上、45万人動員できるクラスだと説明している。
どれくらい人気なのかというと、12年には全国31会場59公演で74万人を動員し、自己が持っている国内ソロアーティスト歴代最多動員数記録(53万人)を更新。今年の16年も10月までライブツアー「君住む街へ」で全国24会場48公演を行い、34万人を動員した。チケットはプラチナチケットでなかなか手に入らない。
中高年層にとって小田さんといえば、一時代を築いたグループ「オフコース」(活動時期:1969年~1989年)でイメージが止まっている人もいるが、ソロになってからもフジテレビ系ドラマ「東京ラブストーリー」(1991年)の主題歌「ラブストーリーは突然に」以来、「伝えたいことがあるんだ」(97年)、「キラキラ」(02年)、「こころ」(07年)、「その日が来るまで/やさしい風が吹いたら」(13年)などコンスタントにヒットを飛ばし、ドラマの主題歌やCMに使われ続けて来たことで次々に新しいファンを獲得していった。特に「明治安田生命」のCMは今や小田さんの代名詞のようになっていて楽曲「今日もどこかで」、「たしかなこと」などは、多くの人が耳にしたことがあるはずだ。
次回の全国ツアーに意欲、「70代」でも実現か
コンサートの客層はリアルな「オフコース」世代から、親が「オフコース」のファンで影響を受けた子供たち、そして若い女性と幅広い。若い女性を獲得できたのは2001年から始まったTBS系の音楽番組「クリスマスの約束」の影響が大きく、この番組は観覧者を募集していて倍率は300倍とも言われ、会場はいつも若い女性を中心に埋まっている。
今回のライブツアー「君住む街へ」は、10月30日夜の沖縄・宜野湾海浜公園屋外劇場が最終日となり、3時間に渡り会場を賑わせた。70歳になってからのツアーは今のところ発表されてはいないが、スポーツニッポンの10月31日付け電子版は、
「この日の終盤で『またいつの日か、ツアーに出られる日を心から待っています』とあいさつ。70代での全国ツアーが実現するのは間違いなさそうだ」
と書いている。