東京株式市場は2016年11月10日、日経平均株価が3日ぶりに大幅に反発。前日比1092円88銭高の1万7344円42銭で取引を終えた。上げ幅は今年最大。1000円を超え、前日の急落を上回った。
米大統領選で勝利した共和党候補のドナルド・トランプ氏(70)が、勝利宣言で経済優先の姿勢を鮮明にしたことで米株式市場が大幅に上昇。その流れに乗ったことに加え、外国為替市場でドル円相場が1ドル105円台の円安に大きく動いたことから、輸出関連株や金融株を中心に買いが膨らんだ。トランプ氏への過度な警戒感が和らいだこともある。
東証1部の売買代金は概算で3兆4125億円(速報ベース)にのぼった。
第一生命経済研究所経済調査部の主任エコノミスト、藤代宏一氏は、「前日の急落は、東京市場が主戦場となったことで投開票の状況がそのまま値動きにつながりました。結果的に、トランプ・リスクが考え過ぎだったということの裏返しです」と話す。