陥没の予測は「現在の技術では困難」
続発している下水道管による道路陥没は、老朽化した管の破損が原因だ。そのため、国交省の担当者は、
「下水道管の設置が早かった都市部の方が、陥没のリスクは高い」
と指摘。その上で、50年の耐用年数を超えた下水道管の数が今後増えていくにつれ、「陥没が起きるリスクは高まっていく」とも付け加えた。
では、こうした小規模な陥落によって、どんな危険が考えられるのか。地盤工学を専門とする筑波大学大学院の松島亘志教授は取材に対し、
「周辺の地盤が崩れる可能性はありませんが、たとえ小規模であっても様々な危険が考えられます。当然ですが道路の交通に影響は出ますし、小さな穴が大きな車両事故につながる可能性も十分に考えられます」
と話す。その上で、長さ約46万キロにも及ぶ下水道管の調査・点検を徹底することは不可能だとして、陥没の予測は「現在の技術では困難」とも指摘していた。