「ハローキティ×相田みつを」がコラボレーションした日めくりカレンダーが、インターネットで話題を呼んでいる。
サンリオの大人気キャラクター「ハローキティ」と、「いのちの詩人」と称される「相田みつを」という、ちょっと奇妙な取りあわせだが、第1弾の「幸運日めくり ハローキティのにんげんだもの ~毎日が楽しくなる31の言葉~」は現在6万5000部も売れているヒット商品だった。
日めくりカレンダーで、キティちゃんが一生懸命に体現
2016年も残り2か月を切って、そろそろ来年のカレンダーを用意しようという人は少なくないのではないか――。最近は日めくりカレンダーが人気で、なかでも元テニスプレーヤーでスポーツ解説者の松岡修造さんの毎日をポジティブにすごす格言が詰まった「まいにち、修造!」は大ヒット。さらにはその逆を行くような、お笑い芸人ヒロシさんの「まいにち、ネガティブ。」は、「頑張りすぎて疲れたときに癒される」などと評判にのぼった。
そんな一つとして登場したのがサンリオの大人気キャラクター、「ハローキティ」の日めくりカレンダー。それもなんと、「にんげんだもの」で知られる詩人「相田みつを」との異色のコラボレーションだ。
発行元のダイヤモンド社によると、「ハローキティ×相田みつを」の日めくりカレンダーは、2015年3月に「幸運日めくり ハローキティのにんげんだもの ~毎日が楽しくなる31の言葉~」を発売。タイトルのとおり、31の「相田みつを」の言葉を一生懸命に体現するキティに、元気をもらったり、癒されたり。心にしみるページからクスッと笑えるページまで、さまざまを用意。1~31までの数字が振られた、「万年日めくり」なので、いつでも買えて、長く使えると好評だ。
コラボのきっかけは、「毎日、家庭や職場、学校などでがんばっている女性を応援するために企画しました」と、担当者。相田みつをの生誕90周年とハローキティの40周年を記念した企画でもあった。「当初は、このコラボはさすがに無理かなと思いましたが、サンリオさんから『おもしろいじゃない』と言っていただき、踏み切りました」と振り返る。
ハローキティと相田みつをのコラボでは、2015年10~12月には「ハローキティのにんげんだものパネル展」を、東京・丸の内の相田みつを美術館で開催。日めくりカレンダーは、そこでもシール付きの限定品が販売された。
その第2弾として、2016年9月には新たに「幸運日めくり 願い(ウィッシュ)編 ハローキティのにんげんだもの ~毎日がもっと楽しくなる31の言葉~」を発売。ハローキティのデザイナー、山口裕子氏による描き下ろしデザインを特別収録したほか、人気のyoshikittyページの書は、X JAPANのYOSHIKIさんがセレクトした「豪華版」。「女性を応援するのに加えて、東日本大震災、熊本地震の復興の『願い』を込めました」と話す。
「結局キティちゃんは猫なの? 何なの?」
そんな「ハローキティ×相田みつを」の日めくりカレンダーが、いま注目されているのは、その表紙にある、ハローキティと「にんげんだもの」の言葉。それがなんとも意味深で、「ハローキティはいったい何者なのか」と、話題になった。
インターネットには、
「ハローキティと相田みつをのコラボ日めくり、テンションあがりました!キティちゃん、やっぱりにんげんなんだ!」
「キティさん、にんげんちゃうやん」
「『ハローキティのにんげんだもの』日めくり。結局キティちゃんは猫なの? 何なの?」
「思わず二度見しちゃったよ。キティちゃん、にんげんだものって...?」
「本屋で見つけて、つい笑ってしまった。『ハローキティの、にんげんだもの』。『いや、人間ちゃうやろ!』というツッコミ待ちの、高度なマーケッティングかもしれないけどwww」
と、「人間」「猫」それぞれの声が寄せられている。
ダイヤモンド社の担当者は、「相田みつをの言葉とキティちゃんのイメージがかけ離れていることが、かえっておもしろさにつながるのではないかと考えていました」と、狙いを明かす。どうやら、それが功を奏したようだ。
ちなみに、サンリオによるとハローキティは、本名を「キティ・ホワイト」。誕生日は11月1日で、ロンドン郊外で暮らしている女の子。血液型はA型。好きな食べ物は、ママのつくったアップルパイと、キャラクターを設定している。
2016年11月8日のJ‐CASTニュースの取材に、サンリオは「ハローキティはネコではありません」と、きっぱり否定。そのうえで、「ハローキティはネコをモチーフに擬人化したキャラクターで、かなり人に近いほうといえます」と説明。「あくまでもキャラクターの世界ですから、みなさんが自由に、いろいろとイメージして楽しんでもらえればと思っています」と話している。