多摩美術大学の東京・八王子キャンパスで開かれた学園祭で異様なパフォーマンスをやっていたとして、その光景がツイッターなどに次々と投稿され、ネット上が騒然となっている。
黒ネクタイのスーツ姿で遺影のようなものを抱えた若い男性が、ハンカチで口を押えている。
「不謹慎じゃないか」「品位を下げる行為」
抱えていたものの中には、五輪エンブレム問題で騒ぎになったデザイナーで多摩美大教授の佐野研二郎氏(44)の写真のようなものが見えていた...。
ツイッターでは2016年11月6日、「多摩美で佐野研二郎の葬式やってる」などとして、こんな画像が次々に投稿され、物議を醸している。この日は、多摩美大では学園祭「芸術祭」が開かれており、そのときの光景だというのだ。
これらのツイートを見ると、数人の若い男女が黒っぽい服装でなにやら葬式のようなことをしている。彼らの手には、佐野氏デザインのエンブレムをあしらった弔旗のようなものがいくつかあった。棺のようなものを何人かで抱え、お坊さん姿の男性も立っている。
遺影や棺のようなものは、通路脇の斜面に置かれ、花も手向けられていた。
「さすがに不謹慎じゃないか」
「存命中の人物の葬式はちょっと笑えない」
「多摩美の品位を下げる行為」
葬式のようなシーンが話題になると、こんな非難の声も次々と書き込まれた。東京都内で30年前にあった男子中学生の自殺でいじめに使われた「葬式ごっこ」などを連想させて不快だとの声も出ている。
一方で、これら男女のしたことの意図は不明だが、「気持ちは分かる」「佐野教授を拒否しますってアピールじゃん」などと推し量る向きもあった。
大学「学生かどうかなどは確認できていない」
多摩美大の学生課では、J-CASTニュースの11月7日の取材に対し、彼らが多摩美大の学生かについて、「私どもは、ネット上で画像などを見ただけで、まだ確認できていません。実行委員会と一緒に調査しており、お答えできる状況にはないです」と話す。
ただ、学園祭と関係があるかについては、「イベントは手続きが必要ですが、該当事例にはありませんでした」と言う。
佐野研二郎氏は、自らの意向で休職しており、現在、授業を持っていないというが、彼らのしたことについて、「ご本人から聞いてはいませんが、同意はないと思います」とした。
一方、芸術祭の実行委員会では、「情報を収集しているところですので、取材はお断りしています」と話している。