お笑いコンビ・キングコングの西野亮廣さんは絵本作家としても活躍中だ。副業とはいえ、繊細なタッチと独特の作風は「芸人の片手間」レベルではない。その理由を、真剣な顔でこう話す。「プロの絵本作家に勝たないと話にならない」。2度、繰り返した。
強固な意志は、子どもの頃の「絵本って子どもをナメてるよな」という感覚に基づいているようだ。
炎上すら「おいしいし、宣伝になる」
西野少年は、細かく描き込まれたアニメ映画や、プラモデルのパッケージイラストに迫力を感じていた。一方、「絵本はみんな柔らかいタッチで話も退屈だった」。だから、「ナメてる」と思った。
「子どもの頃の僕も、今の僕も、本当にオモロイと思える絵本を、手加減抜きで作る」と決めた。しばしば「炎上」する西野さん、それすら「おいしいし、宣伝になる」。絵本のためなら、どこまでもしたたかだ。(2016年11月4日、東京都内でインタビュー)