JR高崎線で2016年11月4日早朝、信号の通信ネットワークの故障が起き、始発から同線の東京駅-高崎駅の上下線と、高崎線と東海道線をつなぐ湘南新宿ラインの上下線で始発から運転見合わせが続いている。正午現在、いずれも復旧の見通しはたっていない。
当初は午前中の復旧を見込んでいたが、11時30分頃に新たな不具合が見つかり、運転再開の見通しが立たなくなった。早朝の通勤ラッシュをトラブルが直撃したことで大混乱が続いているが、復旧の見通しが立たなくなったことで、高崎線利用者からは「引き続き自宅警備しておくかな」といったあきらめムードがただよっている。
「新たな故障個所が発見されたため、運転再開見込みはたっていません」
ネットワークの霜害は11月4日早朝4時32分頃に発生。東京総合司令室などで、高崎線の上尾駅と神保原駅間を走る列車の運行状況が表示されなくなった。後に、北上尾駅の信号通信ケーブルが損傷していたのが見つかった。
早朝の運転見合わせに、首都圏の通勤・通学の足は大混乱。上尾駅では入場規制が行われ、大宮駅などに向かう振替輸送のバスを待つ人たちの長い列ができた。高崎や本庄早稲田、熊谷の各駅では特急券がなくても上越新幹線に乗車できる振替輸送が行われている。当初は午前中にも復旧するとみられていたが、11時30分頃にはJRの運行状況に
「新たな故障個所が発見されたため、運転再開見込みはたっていません」
という文字が加わり、利用者には
「高崎線が動いてないので今日は学校行けません」
などと落胆が広がった。
高崎線では、16年3月15日早朝にも籠原駅(埼玉県熊谷市)構内で送電設備から出火するトラブルがあったばかり。めずらしく上越新幹線の振替輸送が行われたとして話題になった。
(2016年11月4日17時30分追記)
高崎線は15時頃、全線で運転を再開した。