巨大不明生物が東京・羽田沖に出現し、大田区蒲田付近に上陸。東京を壊滅状態に――というのは、大ヒット中の映画「シン・ゴジラ」の冒頭シーンだ。
その「初上陸日」となる2016年11月3日、現実世界のツイッターでは、もしゴジラがストーリー通りに上陸したらと想像した、「#シンゴジ実況」が話題になっている。
アクアラインから「川崎側行けないってさ」
シン・ゴジラの破壊ストーリーは、11月3日朝8時30分から始まる。同時刻に東京湾アクアラインで崩落事故が発生。当初は、東京湾で水蒸気爆発が起きたと伝えられたが、インターネット上では「UMA(未確認生物)が出現したのではないか」と話題に。そうこうしている間に巨大生物は、大田区の海老取川から呑川を通って、蒲田に上陸する――。ネタバレを最小限に抑えるため、この程度の説明にとどめておこう。
一連のストーリーをなぞった「シンゴジ実況」は、読んでいるだけで緊張してくる。たとえば8時台には、アクアライン利用者から「川崎側行けないってさ。なので木更津へ避難します」「海ほたるなう なんかよく分かんないけど凄い 何あれ 尻尾?クジラ?」といった投稿がされた。
徐々に実態がわかってきた9時台以降は、「京急止まった模様」「電車のテレビでなんか報道始まった。怖い」「駅前で号外配ってた。えらいことになってんな......」と、報道を受けたと想像しての反応が続々と出現。「被災地」からは「京急の蒲田駅前周辺なんかもうめちゃくちゃでやばい...」とのツイートも出ている。
秀逸なコラージュも
文字だけではなく、写真付きのツイートもある。電車のドア上モニターにうつる首相会見や、テレビ各局のキャプチャー画面など、秀逸なコラージュ画像が多数投稿され、さも実際に巨大生物が上陸したのではとの印象を抱かせる。
これらのツイートは、当然ながら「空想」によるものだ。しかし知名度の高さに加え、11月3日が祝日とあって、実況に参加する人は爆発的に増えた。ツイッターには「シン・ゴジラ リアルタイム実況」なる非公式アカウントも開設され、6万3000人以上のフォロワーがいる(3日16時現在)。
3日14時現在、巨大生物は東京湾に帰ったようだが、「シン・ゴジラ」には再上陸の描写もある。その際には「#シンゴジ実況」のハッシュタグも、再び猛威をふるいそうだ。