とげとげしい形の塊が関節にたまって...
まずは高尿酸血症。健康診断の項目にある「尿酸値」がかかわる。基準値は7.0mg/dLだが、村本の場合は8.8mg/dLと高い値だった。
尿酸値が高いと、どんな問題があるのか。血液の中に尿酸が増えると、やがて結晶化して「ウニ」のようにとげとげしい形の塊になる。さらに結晶がいくつも関節にたまり、激痛を引き起こす。これが痛風だ。一度発作が起こると、その痛みはまるでハンマーでたたかれるようだという。村本の数値では、約30%の確率で痛風を発症する。さらに上昇して9.0mg/dLを超えると、確率は60%以上にアップする。
内分泌内科・岡部正医師「(村本は)現在、普通の人の40倍くらい痛風が起こりやすい状態」
村本の場合、尿酸値を高めている理由が意外だった。指摘されたのは、激しい運動だ。これによりエネルギー代謝がよくなり、エネルギーの燃えカスであるプリン体が過剰に出る。このプリン体が尿酸値を上げ、尿酸がたまりやすい状態になるという。
尿酸が結晶化して関節にへばりつくと、簡単には除去できない。痛風の発作を起こさないように、長い時間をかけて治していく必要がある。
次に「脳血管年齢70歳」。3D-CT検査で、村本の頭部右側の太い血管が急に狭くなっているのが分かった。脳血管の壁にコレステロールなどが長い時間をかけてたまっていき、血管の内側が狭くなったと考えられる。
実はダイエット前の食生活に原因があった。とにかく肉中心の食事で、夜中でも平気で焼肉、ステーキ、すき焼きを食べていたという。その時は、いまより体重が14キロも多かった。さらに20代前半までさかのぼると、100キロを超えていた。暴飲暴食で太ったら、激しいダイエットで減量する、を繰り返してきたのだ。
医師によると、こうした「リバウンド」が最も危ない。ダイエットで体重を落とすと、脂肪と併せて筋肉も減る。ところが太る時は、脂肪しか増えない。何度も繰り返せば、脂肪だらけの体になってしまう。体に悪いに決まっているだろう。また、急激に体重を減らすようなダイエット法も控えた方がよいと指摘した。