学内資料に掲載された学長のコメントが「あああああああああああ」と「雑すぎる」。そんな指摘をきっかけに、金沢工業大学がツイッターで注目を浴びている。
意味不明なコメントの背景に何があったのか。大学側はJ-CASTニュースの取材に対し、「(学長の)正式コメントではない」と答える。
「学長」が「話題のツイート」にランクイン
2016年11月1日、「金沢工業大学の学長のコメント雑すぎて笑った」というコメントとともに、複数の写真がツイッターに投稿された(2日16時までに削除)。
大学の取り組みを伝えた何らかの資料とみられる紙に「特別寄稿」として掲載された、大澤敏学長の顔写真とコメント。しかし、そのコメントは「ああああ...」と200文字ほど続き、意味不明だ。
「あ」の文字列のインパクトは強く、ツイートは一気に拡散された。2日午前中までにリツイート(拡散)回数は1100を超え、「学長」というワードが一時Yahoo!JAPANの「話題のツイート」ランキングに入った。ツイッター上で、
「金沢工大って不思議な人多いん?」
「何があったんだ」
「マジですか?」
と心配する声が相次いでいる。元ツイートはすでに削除されたものの、今なお元ツイートをコピーした写真が出回っている。
学長に一体何があったのか。同大産学連携局の担当者はJ-CASTニュースの取材に対し、「学長が実際に出したコメントではありません」と明かす。
担当者によると、この紙は、学生が地域の「達人」と呼ばれる人々に取材して原稿を書くという内容の教育プログラム「達人プロジェクト」の紹介のため作成された学内資料。実際、同プログラムの学内説明会で学生に配布されたらしい。
「ああああ」は、原稿の規模感がわかるようプログラム受講者の学習成果から一部を切り出した「ダミー記事」だった。
しかし、説明会に参加していない学生が、ダミー記事を大澤学長の公式コメントであるかのようにネットで拡散。担当者は
「勘違いなのか、面白半分なのかはわかりませんが、何らかの形で資料だけが一人歩きしてしまったようです」
と語る。
ちなみに、金沢工業大の教育研究プログラムの公式アカウントも1日、拡散の発端となったツイートに「これはまだ作成途中のものです」と返信している。