「中村マサトシ」で誤解する人続出 交通事故報道にアクセス殺到

糖の吸収を抑える、腸の環境を整える富士フイルムのサプリ!

   「中村マサトシさん酒気帯び運転事故」――シンガー・ソングライターの中村マサトシさんが宮城県内で起こした自損事故について、こんな見出しで伝えた河北新報(宮城県)の短いニュースが、巨大ポータルサイトのヤフーへ配信後、まる4日経った時点でもアクセスランキング総合1位、という珍事が起きている。

   マサトシさんは、地元の宮城県で音楽活動などを行っている34歳。全国的な知名度は低いが、ツイッターなどネットの反応をみると、俳優としても歌手としても大物の中村雅俊(まさとし)さん(65)と勘違いした人が大勢いるようだ。雅俊さんが宮城県出身であることや、ニュースを報じた河北新報が宮城県を拠点とする新聞社であることも、誤解を招く要因となった可能性がある。

  • 別人と勘違い?(画像は中村マサトシさんの公式サイトから)
    別人と勘違い?(画像は中村マサトシさんの公式サイトから)
  • 別人と勘違い?(画像は中村マサトシさんの公式サイトから)

「この人はカタカナですからねー」

   河北新報が、マサトシさんの事故を報じたのは2016年10月29日昼。記事によると、マサトシさんは21日、仙台市の市道で「酒気帯び状態」で車を運転、「自損事故を起こしていたことが分かった」。マサトシさんが自身の公式サイトで、メディアの仕事の自粛を発表していることにも触れている。わずか3段落の短い記事だ。

   この記事がヤフーに配信されると大きな注目を集め、断続的にアクセスランキング総合1位になり、4日も経った11月2日昼時点でも総合1位になっていたという現象が起きている。

   ツイッターやヤフーでのコメント欄などを見ると、全国的に圧倒的な知名度がある中村雅俊さんと勘違いしてしまった、という反応が相次いでいる。

「俳優の中村雅俊さんなら知っているのですが...。(略)どちらも宮城県出身なんですね」
「そんな紛らわしい名前の歌手がいるのか」
「この人はカタカナですからねー、間違えないようにしてくださいねー...っていうか紛らわしいわっ!(笑い)」

といった声が並んでいる。

   河北新報記事の見出しは、事実を淡々と指摘しているだけだが、読者の中には、有名な雅俊さんと誤解した人が多かったためか、

「見事アクセスランキング第1位wwコレ絶対釣りでしょ」

などと指摘する人もいた。

「メディアの仕事は自粛させて頂きます」

   雅俊さんは、宮城県女川町出身。人気ドラマ「われら青春!」、「ゆうひが丘の総理大臣」などの主役を務めた俳優として知られるだけでなく、大ヒット曲「恋人も濡れる街角」をもつ歌手でもある。今年も「コンサートツアー2016」を順次、展開している。

   一方のマサトシさんは、宮城県名取市出身。公式サイトによると、2002年にロックバンド「THE YOUTH」のボーカルとしてメジャーデビュー。2011年の東日本大震災のあと、ソロ活動を始め、地元FM局でパーソナリティを務めている。同県内のあるメディア関係者によると、「地元なら、活動や名前を知っている人が結構いると思いますよ」とのことだった。

   実際、事故のニュースへのツイッター反応でも、地元の人とみられるユーザーから、

「レギュラー番組に出なかったのはこのせいか。同情の余地なし」
「チケット購入してたのに(略)。なんかマジでショック!」

と、マサトシさんだと分かった上での反応も寄せられている。

   マサトシさんの公式サイトでは、「ファンの皆様へお詫びとご報告」が10月29日付で掲載されている。「一部報道にありましたように、先日事故を起こしてしまいました」「この事態を重く受け止め、メディアの仕事は自粛させて頂きます」などと報告し、「ファンの皆様、関係者の皆様に深くお詫び申し上げます」と結んでいる。また、地元の興行関係者によると、既に予定が入っているコンサートなど音楽活動については、11月5日をめどに対応を決めることになりそうだという。

姉妹サイト