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日本人には地中海料理より和食がいい理由

MCの三宅民夫アナ「自分のCRPを知るにはどうしたらよいのですか?」
鍋島教授「人間ドックの検査項目にありますから、頼むと分かります」

   「CRP」の数値が高い・低いは生まれつきによるものだろうか。番組スタッフはデンマークに飛んだ。南デンマーク大学のカール・クリスチャン教授は、約10万組の一卵性双子の一生を追跡調査した。寿命と遺伝に関係があるかを調べるためだ。その結果、同じ遺伝子を持つ双子でも寿命に違いがあり、寿命を決める要因は、遺伝が25%、環境が75%であることを突きとめた。

クリスチャン教授「誰でも努力をすれば、健康長寿になれるのです。非常に勇気づけられる結果でした」

   では、長生きを決める環境要因とは何か。世界には、長寿者がずば抜けて多い「センテナリアンのホットスポット」がある。イタリアのアッチャローリ地方もその1つ。人口約2000人の村で、約300人(約15%)も100歳以上がいる。オリーブオイルとナッツ、魚介類を中心にした「地中海料理」の発祥地で、過去数十年間、ここで地中海料理と健康の調査が進んできた。

   地中海料理は体の炎症レベルを下げ、健康によいとされ、日本でもオリーブオイル・ブームを引き起こしている。しかし、最近、すべての人の体によいわけでもないことがわかった。ボローニャ大学のクラウディオ・フランチェスキー名誉教授が注目したのは各国の「食文化」の違いだ。

フランチェスキー名誉教授「私は、地中海料理をイタリア、英国など5か国の人々に1年間食べてもらう研究を行ないました。ところが、各国によって血糖値や血圧などの健康指標の数値の上昇にばらつきがあり、英国人ではむしろ健康状態が悪くなる結果が出たのです。人種やライフスタイルなど様々な要因で、食べ物の健康に与える影響が違ってくるのです」

   人種や遺伝子、住んでいる地域の違いによって腸内細菌の種類が異なるからだとわかった。地中海料理は地中海の沿岸に住む人々には効果が得られるが、日本人にとってベストの効果があるのは、やはり和食だと強調するのが、番組ゲストの東北大学大学院の都築毅教授だ。

都築毅教授「和食でよく食べる魚の脂肪にはDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)が多く、ほかの油に比べ、40%以上炎症を抑える効果があります。ヒジキの煮物の具材の大豆、ニンジン、海藻や、味噌汁の味噌にも抗炎症物質がたくさん含まれています」

   健康には、その地域で採れるものを食べる「地産地消」とよいと言われるが、それは腸内細菌が地域ごとに違うからだ。

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