アイドルグループ「欅坂46」の衣装がナチス・ドイツの軍服に似ているとしてユダヤ系人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)」が謝罪を求めていた問題で、欅坂46は2016年11月1日夜、「ご不快な思いをさせてしまったことに対し、心よりお詫び申し上げます」などとする謝罪コメントを公式サイトに掲載した。
この中で総合プロデューサーの秋元康氏も、「監督不行き届きだった」として陳謝コメントを出した。
運営会社、レコード会社もコメント掲載
ウェブサイトには、欅坂46運営会社代表と総合プロデューサーの秋元康氏のコメントを掲載。運営会社代表のコメントでは、
「私どもの認識不足により、衣装の色やその他を含む全体のデザインが、そのような(編注:ナチスドイツのような)イメージを想起させる部分があり、ご不快な思いをさせてしまったことに対し、心よりお詫び申し上げます。また、当該の衣装に関しては、今後一切着用いたしません」
と陳謝。秋元氏は、
「ニュースで知りました。ありえない衣装でした。事前報告がなかったので、チェックもできませんでした。スタッフもナチスを想起させるものを作った訳ではないと思いますが、プロデューサーとして、監督不行き届きだったと思っております。大変申し訳なく思っています。再発防止に向けて、すべて事前にチェックし、スタッフ教育も徹底して行いたいと思います」
とした。また、レコード会社であるソニー・ミュージックもサイトで謝罪コメントを載せた。
英大衆紙報道をきっかけに拡散
問題視されていたのは、10月22日に横浜で開いたハロウィンライブで着用した衣装。メンバーは鳥の飾りの付いた黒い帽子、ミニタリー調の黒いワンピースとマント姿で登場したが、直後からネット上でナチス親衛隊の制服に酷似との指摘が相次ぎ、英大衆紙のデイリー・ミラー(電子版)やAFP通信が日本のネット上での騒ぎを取り上げていた。
これを受け、米国のユダヤ人権団体「サイモン・ウィーゼンタール・センター(SWC)」が10月31日(現地時間)、
「10代の若者がナチス風の衣装を着てステージや観客席で踊っているのを見ることは、ナチス大量虐殺の犠牲者に多大な苦痛を引き起こす」
などとして謝罪を要求していた。