「14時の対局を19時だと思っていた」
持ち時間の1時間が過ぎた15時、叡王戦は久保九段の不戦敗という結果になり、豊島七段が一礼して盤上の駒を片付けた。
豊島七段は続いて、視聴者に向かい、「対局を楽しみにされていた方がたくさんいらっしゃったと思うので、申し訳ない」と謝罪した。こうした対応に、ネット上では、豊島七段への好感度が高まったとする書き込みが相次いだ。
その後、久保九段もカメラの前に現れ、対局に間に合わなかったことに対し、唇を震わせながら「申し訳ありませんでした」と何度も繰り返した。
その理由について、「14時からの対局を19時だと思っていました」「すべて私の責任でありまして」と説明し、経緯を次のように語った。
「私、自宅が大阪なんですけれど、大阪からお昼ぐらいに出て、少しゆっくりして対局に臨もうと思っていたんですけども、最後に対局通知を確認しますと、14時からとなっていまして。それでもう慌てて出たんですけど、ちょっと空港の方に行ったんですけど、最善を尽くしたんですけれど、どうしても間に合わないという状況でした」
最後に、久保九段は「本当に取り戻すのは大変だと思いますが、少しずつ信頼を取り戻せるように対局を今後やっていきたいと思います」と反省の弁を述べた。
今回の件について、ネット上では、「事故とかじゃなくてよかった」「これからも応援してます」との激励のほか、「事前に確認しておかないとなぁ」「ちょっと気持ちが甘い」といった厳しい声も出ている。