東日本大震災の津波で犠牲になった宮城県石巻市立大川小学校の児童23人の遺族らが市と県に損害賠償を求めた訴訟で、宮城県と2016年10月31日、学校側の過失を認める仙台地裁判決を不服として、仙台高裁に控訴する方針を決めた。石巻市も30日の臨時市議会で控訴を賛成多数で承認しており、県が同調する形となった。
村井嘉浩知事は31日の記者会見で「県の主張が受け入れられない部分があった」と控訴の理由を説明した。
仙台地裁は9月26日の判決で、「教員らは津波襲来の7分前に危険性を具体的に予見したのに、安全な裏山でなく不適当な場所へ避難しようとした」と学校側の過失を認め、計14億円の支払いを市と県に命じている。