「新会長」ゴーン氏の「荒療治」が始まる 三菱自「新体制」のツボ

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「コストカッター」再び?

   だが、ゴーン氏はその益子氏に社長続投を要請した。燃費不正問題の責任を取り、辞意を表明していた益子氏の留任は異例の事態だが、益子氏は日産との資本・業務提携交渉を通じてゴーン氏との信頼関係を深めてきた経緯がある。「ほかに適役がおらずやむを得ない。益子氏が残ったほうが三菱自をコントロールしやすいとゴーン氏は判断したのだろう」(日産幹部)。

   日産は山下光彦副社長ら取締役4人を三菱自に派遣するほか、ゴーン氏の参謀役のトレバー・マン氏を最高執行責任者(COO)として送り込む。ゴーン氏は強力な布陣のもと、どのように三菱自の抜本改革を進めるのか。

   思い出されるのは17年前、仏ルノーから乗り込んだゴーン氏が進めた日産の「リバイバルプラン」だ。ゴーン氏は部品調達先の選別や集約、工場閉鎖などを急ピッチで進め、「コストカッター」と恐れられた。同時に、日産の業績をV次回復させ、経営手腕への評価を不動のものにした。

   三菱自でも当時の日産と同様、ゴーン氏直轄で大ナタが振るわれるのは間違いない。腐敗した企業風土をたたき直すための「荒療治」が始まろうとしている。

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