「抱っこやあやしはほとんど効果がないのに」
埼玉県の20代女性は、「息子が泣いた時の定番」として、TOKYO MXなどで不定期放送されている「ごはんかいじゅうパップ」の動画を見せていると話した。30~60秒のアニメで、「パップ」と「おかずかいじゅう」の「戦い」がユーモラスに描かれている。軽快なメロディーは常に同じだが、おかずかいじゅうによって歌詞やアニメが変わるため、曲数は多い。
20代女性「私の抱っこやあやしはほとんど効果がないですが、何気なく『パップ』を見せた時に直前まで泣いていたのがニコニコになりました」
生後半年~1年ぐらいのころに、よく見せていたそうだ。
テレビ番組で、赤ちゃんの「ぐずり」を解消していると話すのは、神奈川県の30代男性だ。娘が生後10か月前後で、母親が近くにいなくなるとよく泣いたため、「切り札」に使ったのがEテレの乳幼児向け番組「いないいないばあっ!」や「おかあさんといっしょ」だった。番組が始まって音楽が流れると、不思議なほどに「すぐに泣き止んでいました」。番組の録画をためておいて、ぐずり始めるやすぐにテレビ画面を切り替えたそうだ。
男性の義弟夫婦も以前息子に同じ番組を見せたところ、やはりすぐに泣き止んだという。
取材した3人の口からは出なかったが、以前から「赤ちゃんが泣きやむ」として知られているのが、財津一郎が登場する「タケモトピアノ」のCMだ。「もっともーっと、タケモット」「ピアノ売ってちょーだーい」とのフレーズが登場する、インパクトの強い2種類の映像で、今もしばしばテレビで流れる。
同社ウェブサイトでは、前出の日本音響研究所がCMの解析を行った結果が出ていた。「音がランダムで飽きない」「本能的に振り向く音が多い」「音楽の途中でリズムが変わる」と、赤ちゃんの興味を引くポイントが詰まっているとしている。