「性格が悪い人ほど長生きする」はウソだった
また、トルパネン博士は、「性格が悪い人ほど長生きする」という言い伝えが真実かどうか、皮肉屋の度合いと長生きとの関連も調べた。対象者1449人を10年間追跡調査した結果、361人(24.9%)が死亡した。皮肉屋の度合いと死亡率を、喫煙や健康状態・経済状態などの影響を考慮し比較したが、関係はなかった。今回の研究では、性格のいい人も悪い人も、長生きにはあまり関係はなく、ただ、性格のいい人は最後まで頭がしっかりしているケースが多かった。
それにしても、なぜ性格が悪いとボケやすいのだろうか。トルパネン博士はプレスリリースの中でこう語っている。
「私にもわかりません。不信感が強くて皮肉っぽいという、その人の個性がなぜ認知症のリスクを高めているのかがわかれば、認知症を防ぐ重要なヒントを与えてくれるはずです。これから研究を深めていきたいと思います」
今からでも間に合うから、性格の悪さは直しておいた方がよさそうだ。