育児中の母親で「日本社会は子育てに寛容」と思うのは13.9%
子連れで外出して傷ついたというエピソードは、相談サイト「Yahoo!知恵袋」でもいくつも報告がある。10月15日の投稿者は、子どもとバスに乗ったら、高齢者に「あからさまに嫌な顔をされた」「『ベビーカーたたみなさいよ』と言われた」といい、「本当に子育てしづらい世の中だと感じます」と思いを吐露した。
8月31日に投稿した相談者は、「ママ友」と子連れでランチバイキングに出かけたら、店内を動き回ったり大声を出し始めた子どもたちに対し、中年の女性グループから「すごい形相で『うるさい!』と言われてしまった」そう。すると、子どもが泣き出して「食事どころでなく、慌ててお店を出ることにした」。相談者は、「子どもの騒ぎ声は迷惑でしょうし十分反省している」としつつ「そんなに冷たくされるとは、本当に悲しかった」という。
教育玩具を販売するボーネルンド(本社・東京都渋谷区)が15年4月21日に発表した「現代の子育て環境や子どもがいる場面に対する意識調査」によると、子育て中の母親412人のうち、「自身の周囲や現在の日本社会は子育てに寛容だと思うか」の質問に、「とても寛容だ」「やや寛容だ」と答えたのは13.9%にとどまった。「あまり寛容でない」「まったく寛容でない」と答えたのは47.3%だった。「子どもと外出中に不安や不便を感じたり困ったりしたら、どうしているか」の質問には、82.7%が「我慢して1人で解決しようとする」と答え、「他人に協力を求める」のは18.9%だった。