「いつかは医師と同じレベルで診断を下す日がくる?」
仮想の患者の症状45例を示して、何の病名かを判定するよう求めた。その結果、医師は72%の確率ですぐに正しい診断を下したが、プログラムは半分以下の34%だった。診断名を3つまで挙げることができる条件下でも、医師の方の成績が高く、3つの中に1つでも正解があった確率は医師が84%、プログラムが51%だった。結膜炎や副鼻腔炎など簡単な疾患では両者の成績は変わらなかったが、複雑な症状がからむ疾患では医師は79%、プログラムは24%と3倍以上の開きが出た。
今回の結果について、研究チームのアチーブ・メヘロートラ博士は、「Health Day」の取材に対し、こう語っている。
「いつかは医師と同じレベルで診断を下す日がくるかもしれませんが、現段階ではコンピューターは医師の判断を補助するものにとどまっています。プログラムの精度が上がれば、気になる症状がある人が受診の必要があるかどうかを判断する助けになるでしょう。『問題はない』と帰されることがよくあるので、患者は無駄足を踏まなくてすむし、医師も時間を有効に使うことができます」