佐賀県太良(たら)町の町立小中学校で1人100グラム6000円の佐賀牛ステーキが出た、とネットで話題になっている。
地元の畜産会社が提供したもので、都内のレストランならば2倍の値段になってもおかしくないものだという。ネット上ではそんな高級肉が給食に本当に出たとすればとんでもない事だ、などと驚きの声が広がるとともに、うらやましいの大合唱が起きている。
1学期に1回、地元の特産品を提供
ステーキは4校の生徒870人分が用意された。J-CASTニュースが太良町の教育委員会に取材したところ、16年4月期から太良町の農林水産物の良さを子供たちに知ってもらおうと「たら産うまかもん給食」事業を始めた。地元の業者に特産品の提供を募り1学期に1回の割合で給食で提供しようというもの。1回目は7月に地元の豚肉を使った生姜焼きが出され、16年10月19日に出たのが最上級の佐賀牛ステーキだった。
佐賀牛というのは全国トップクラスの黒毛和種の高品質肉で、日本食肉格付協会が定めた牛取引規格の最高肉質「5」等級と「4」等級のうち、霜降り度の高い脂肪交雑(BMS値)7以上(値は1~12まで)に名づけられている。同教育委員会によれば、生徒たちは舌鼓を打ってペロリと食して感動の声を上げ、父兄にも大好評だったという。この教育委員会担当者も試食したそうで、
「えも言われぬ美味しさでした」
と語った。
東京のレストランでは倍の値段で提供
食材を提供したのは地元企業の「弥川畜産」。同社社長のお子さんが町の小学校に通っていることがきっかけで、これを機に本当の高級肉の味を子供たちに知ってもらいたいとし、予算約500万円を組んだ。どんな肉かといえば、
「家庭では普通は食べられないもので、接待などに使われる肉です。100グラム6000円ですが、これは地元佐賀の値段で、都心ならもっと高い値段で取引されます。当社が卸している東京のレストランでは、卸値の倍で提供している所もあります」
と同社の担当者は説明した。
ちなみにJAさがの畜産酪農部にJ-CASTニュースが話を聞いたところ、佐賀牛の卸価格は高級なもので一般的に100グラム2000円ほど。6000円ともなれば即売会で賞を取った牛の値段に近い、として驚いていた。ネットではこうしたニュースに、
「え~羨ましい」
「ただただ、うらやましい」
「私三十路だけどそんなに高いお肉いまだかつて食べたことがない」
などといった声で溢れている。
太良町の教育委員会では17年の3学期に「たら産うまかもん給食」の第三弾を企画していて、地元の「鳥の唐揚げ」を予定しているとのことだった。