中国人観光客が、愛知県内のホテルから温水洗浄便座を持ち去ったとして、中国上のネット上で騒ぎになっている。
添乗員がSNSに書き込んだ内容が拡散し、旅行社を監督する中国の地方政府機関が旅行社に調査を指示。観光客は「出来心で持ち出した」などとして陳謝し、返却したという。
「前の客の忘れ物だと思い、出来心で持ち出した」と釈明
騒動の発端は中国のSNS、微信(ウェイシン、WeChat)の書き込みだ。日本ツアーの添乗員を名乗る人物が
「ショック!寧波の観光客がホテルの便座を持ち出した!」
などと書き込み、たちまち拡散された。この書き込みは後に削除されたが、トラブルを起こしたのが「寧波の観光客」だとされたため、寧波市旅遊局がツアーを主催した旅行会社に調査を指示。その調査結果が2016年10月19日、寧波市旅遊局の微信に掲載された。
それによると、問題を起こした客の一行は10月17日~22日の6日間の日程で日本に滞在。17日にホテルにチェックインし、18日のチェックアウト後にホテル側から「ベッドの下の箱にあるはずの予備のトイレのふたがなくなっている」などと問い合わせを受けた。ガイドが客を問いただしたところ、客は「ベッドの下に箱があるのを発見し、前の客の忘れ物だと思い、出来心で持ち出した」などと話し、18日に添乗員を通じて返送することになった。報告書には、その宅配便の伝票の写真も掲載されている。客はホテルに迷惑をかけたことに謝罪の意を示しており、旅行社としてもマナー向上を呼びかける、としている。