【男と女の相談室】地獄の激痛は突然に 恐怖の腎臓結石を記者が体験(前編)

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男性は7人に1人、女性は15人に1人がかかる

   救急外来なので、到着後にすぐ診断してもらえた。痛みを我慢できない「おじさん患者」に、当直の女性医師は「痛いですよね」といたわりながら診察を進めてくれる。ひとまず「特効薬」として、鎮痛剤の坐薬を入れ、10分ほど後にはかなり痛みが引いた。その後X線を使ったCT検査を行うと、結果はやはり腎臓結石だった。大きさは約6.5ミリ。今まで腎臓にとどまっていたのが何らかの原因で尿道に移動し、痛みを引き起こしているという。泌尿器科の専門医を受診するように指示され、その夜はひとまず帰宅した。

   「尿路結石症診療ガイドライン2013年版」(日本泌尿器科学会、日本泌尿器内視鏡学会、日本尿路結石症学会編)によると、2005年の上部尿路結石(腎臓結石と尿管結石)の年間発症率は、人口10万人で134人と、1965年の調査時から約3倍、1995年の調査時からも約1.6倍増加している。生涯発症率は、男性では15.1%で、約7人に1人、女性は6.8%で15人に1人となった。女性よりも男性の方が経験する可能性が高い。

   ツイッターを見ると、「夫が3度目の腎臓結石」「腎臓結石って痛い、死ぬかと思った」といった書き込みが散見される。著名人でも治療を受けた人は少なくないようで、サッカー・アルゼンチン元代表のディエゴ・マラドーナ氏が2012年、腎臓結石を取り除く手術を受けたと、同年1月17日付のロイター通信が伝えている。

   救急搬送された翌朝、記者は総合病院の泌尿器科を受診した。原因や治療法はどうなのか、次回「後編」でリポートする。

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