広島カープの黒田博樹投手が現役引退を発表した2016年10月18日、地元テレビ局のテレビ新広島(TSS)が急きょ午後7時から2時間の緊急特番を組んだ。黒田投手の引退会見を生放送する企画だ。ところが会見は7分程度で終了してしまう。
スタジオにカメラが戻るとそこに居たのは広島カープの元正捕手・達川光男さん(61)だった。ツイッターでは「1時間50分を達川で持たせるのか?」などといった悲鳴が上がった。結果的に平均視聴率は19・2%(ビデオリサーチ調べ、広島地区)。よほど面白かったのか「達川のワンマンショー」などと騒がれ、「1000円払っても見たい」などと番組のネット配信を希望する声まで出ている。
黒田会見が7分で終了してしましい...
「達川が放送事故ばりに饒舌にフリートークしていてお腹痛いwww このままあと1時間以上も達川が喋り続けるの?」
「達川光男トークショー 前座:黒田博樹」
「あのね あのね あのねのねー 達川劇場だぁ」
「黒田引退特番ですか?いいえ達川トークショーです」
広島県内の人たちなのだろう、ツイッターで達川さんを絶賛するこんなツイートが大量に出た。実は、会見が7分ほどで終わり、その後の囲み取材にTSSのテレビカメラが入って行けなかったため、残り時間を番組はどうするのかと心配になった視聴者は多かった。そして、この日の番組のスタジオゲストは達川さん1人だった。その達川さんが番組終了まで暴れまくった。黒田投手の写真が出るとイスから立ち上がりデスクに腰掛けて解説したり、黒田投手の入団時のモノマネも披露した。
「SMAPの木村拓哉と黒田 どっちがかっこいいか?」
などのアンケートを取りたいと語ったり、手書きの「耐雪梅花麗」(ゆきにたえてばいかうるわし)というプラカードをしつこく何度も出して、これが黒田投手の好きな言葉でそれを実践してきたと説明し、アナウンサーが2人いるにもかかわらず、完全に番組を仕切っていた。