キャップは「身体に害のない素材で作られている」
「キャップをつけたまま急須を使うことは、全く間違いではありません」――。そうJ-CASTニュースの取材に話したのは、静岡県三島市の「日光陶器店」代表取締役の関根久雄さんだ。関根さんは続けて、
「急須を使う機会が多い飲食店や旅館などでは、破損しやすい注ぎ口の保護が必要で、ビニールキャップを付けることは珍しくありません。保護だけではなく、キャップをつけることで液垂れの防止にもなります。キャップはシリコンなど身体に害のない素材で作られているので、付けたままお茶を淹れることはおかしい話ではありません」
と話す。その上で、「陶器屋としては、キャップを捨てて急須を壊してくれた方が嬉しいんですが」と笑った。
愛知県で常滑焼の急須を製造する「水本陶苑」代表取締役の水本宇太郎さんも、
「キャップを清潔に保っていただければ、付けたままお茶を淹れて頂いても全く問題がありません」
と取材に答える。
一方で、川村園の意見と同調するところもある。日本陶磁器卸商業協同組合の担当者は取材に対し、「あくまで本来の目的は、輸送時の保護になります」と話す。ただ、「洗浄さえすれば、別に使用して頂いても問題はないと思いますが...」とも話していた。
このように、急須の「キャップ」をめぐっては、関係者の間でも見解が大きく分かれる結果となったが、発端となるツイートを寄せた川村さんは取材の中で、
「急須でお茶をいれる人が減っている中で、ここまで急須の話題が盛り上がること自体が、とても嬉しく思っています」
と話していた。