急須の注ぎ口についているビニールキャップは「不要です」――。三重県の茶販売店「お茶の川村園」が2016年10月18日、急須口のキャップについて「外してください」と呼びかけたことが、インターネット上で大きな反響を呼んでいる。
川村園の投稿によれば、キャップの用途は「輸送中の破損防止」のみ。お茶をいれる際には不要なうえ、茶渋や水垢が溜まって「不衛生」とも指摘している。この投稿を受け、ネットでは「キャップ不要論」が過熱しているが、急須メーカーや陶器店からは「使用しても問題ない」という反対意見も出ている。
「実家の急須にずっとついていた」
「(急須のキャップは)不要ですので外してください、捨ててもいいぐらいです」。ひとつのツイートの中で、キャップは要らないことを繰り返し呼びかけた川村園の投稿に対して、ツイッターやネット掲示板には、
「えっ!? 今の今まで知らなかった」
「注ぐのにちょうどいい形してるから補助器具だと...」
「実家の急須にずっとついていたよ、あのキャップ」
といった驚きの声が相次いで上がった。投稿は19日13時時点で4万回以上リツイート(拡散)されたほか、2万件以上の「いいね」が寄せられるなど、大きな注目を集めている。
こうした投稿を寄せた意図について、川村園店主の川村正道さんは19日のJ-CASTニュースの取材に対し、
「その日の朝に、お客様から『ビニールのキャップはどうすればいいんですか?』と質問されたことがきっかけです。お客様には投稿と同じような説明をしましたが、同様の疑問を抱いている人も多いのかと感じ、改めてツイッターで発信しました」
と説明した。
川村園のツイートを受け、ネット上では「早速外します」「速やかに捨てなさい」といった投稿が数多く出るなど、「キャップ不要論」が急拡散している。だが、こうした風潮に「違和感」を覚える人も少なくないようだ。ツイッターなどには、
「お茶を淹れるときにたれないから便利」
「先が欠けないように保護材として使います」
「そのまま使うのを好む人が一定数いることを想定しているデザインに見える」
といった声も目立つ。
はたして、本当に急須のキャップは「外して使うのが正しい」のか。J-CASTニュースが取材を進めると、急須メーカーや陶器店からは意外な回答が返ってきた。