菅義偉官房長官は2016年10月17日の記者会見で、国内で製造・販売されていない乳児用液体ミルクの解禁に向けて検討を進める考えを明らかにした。
7日に行われた男女共同参画会議の会合で、有識者委員から「震災時だけでなく、平常時も男性の育児参加を進める上で液体ミルクは有効である」との意見があり、加藤勝信1億総活躍担当相が「問題提起をしっかり受け止めたい」と発言したと紹介。その上で、今後は専門調査会で検討が行われるとした。
欧米を中心に普及している乳児用液体ミルクは、紙パックやペットボトルなどに吸い口を装着するタイプが多い。封を切ればすぐに飲ませることができ、常温での長期保存も可能なので、災害時や外出時などさまざまなシーンで活躍する。
粉ミルクが主流の日本では食品衛生法に基づく規格がないこともあり、国内メーカーは製造していない。一般的な知名度も低かったが、4月に起きた熊本地震の際にフィンランドから救援物資として届けられ、注目を集めた。