3位スズキの動向は
こうした規制強化に、両社は「50ccの事業を継続するのは厳しい」(ヤマハ発の渡部克明取締役)と判断し、タッグを組んで開発や生産の効率化を進め、競争力の確保に努める考えだ。提携が実現すれば、ヤマハ発は世界で好調な中・大型二輪車へと経営資源を集中させ、将来的には50ccの生産から撤退する。一方のホンダにとってはスクーターの生産を担うことになる熊本製作所の稼働率の向上につながるというわけだ。
ホンダ、ヤマハ発の提携検討入りで、今後の焦点となるのは両社以外で50ccスクーターを生産するシェア3位のスズキの動向だ。このまま市場縮小に歯止めがかからないようなら、スズキも含め、3社の事業見直しや提携が加速する可能性がある。