「連盟の決定には個人的には賛成しかねます」
7大タイトルの獲得歴もある一流棋士に浮上した「カンニング疑惑」は、将棋ファンだけではなく、当のプロ棋士にも大きな衝撃を与えたようだ。12日から13日にかけて、数多くの棋士がツイッターで騒動に言及している。
将棋連盟の理事経験もある田中寅彦九段(59)は12日、「恐れていた事が事件になった」と一言。大平武洋六段(39)は12日、
「(三浦九段の不正疑惑は)自分の意見だけで言えば、ほぼ白のグレーだと思います」
と表明。また、上野裕和五段(39)も「各社の報道を読む限り、証拠はないのですね」と言及している。そのほか、三浦氏に代わって竜王戦に臨むことになった丸山氏も、
「日本将棋連盟の決定には個人的には賛成しかねます」
とのコメントを発表している。
このように棋士の中では慎重な意見が大半を占める一方で、三浦氏の不正を事実だと指摘する棋士も現れた。橋本崇載八段(33)は13日に、
「ファンには酷な知らせと思うが、個人的にも1億%クロだと思っている。奴が除名になるかどうかは知らないけど、俺は二度と戦う気しない。(中略)最悪の形になり、ただただ残念だ。これでも潔白を信じるという人はどうぞご自由に」
とツイート。続く投稿では、連盟の対応について「タイトル戦開催まで数日というギリギリのタイミングでよく英断したと思う」としていた(両ツイートとも、13日19時時点で削除済み)。
なお、対局中の棋士の「カンニング」をめぐっては、将棋連盟は10月5日にも「スマートフォンなどの電子機器の使用禁止」「対局場からの外出制限」の2点を規則に追加すると発表したばかりだった。
このとき、連盟担当者はJ-CASTニュースの取材に対し、「過去に棋士の不正が発覚したことはありません」とした上で、
「棋士が不正をしているなどという疑惑を一掃したい」
と規制導入について説明していた。