自然科学系ノーベル賞、BBC「老人優位」の指摘 日本人最年少、今も湯川秀樹氏の42歳

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ハイゼンベルクは31歳で受賞

   実はこれには20世紀前半の科学革命ともいうべき、自然科学の劇的な進歩や発展が大きく関係している。前出のコールストランド氏は「物理学は20世紀の初め、(量子物理学が創始されるなど)劇的な進歩を遂げた。当時の研究者は若く、科学的成果を素早く挙げることができた」という。

   たとえば量子物理学者として有名なハイゼンベルクやディラックは1930年代、いずれも31歳の若さで受賞している。

   これに比べると平和賞の場合、その成果が完全なものかどうかを見極めたうえで、出しているわけではないという。

   さらにBBCはノーベル賞受賞者の性別も年次別に調査し、受賞者が相変わらず男性に偏っていることも指摘している。女性受賞者としては1903年に物理学賞を受賞したキュリー夫人(1911年に化学賞も受賞)が有名だが、この時も共同研究をしていた夫のピエール・キュリーが、夫人が候補から外されていることに強く抗議し、自分の受賞を拒否したことで彼女も受賞する結果になったという。

   女性の科学研究者が少ないことは事実だが、有力な女性研究者がノーベル賞から外れ、選考の公平性が問題にされることは過去にもあった。

   ちなみに日本人受賞者の最年少は1949年に物理学賞を受けた湯川秀樹博士の42歳で、その記録は今も破られていない。

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