コカ・コーラの製造・販売を行っているコカ・コーラウエストとコカ・コーライーストジャパンの東西の2大コカ・コーラボトラーが2017年4月1日に経営統合し、新会社「コカ・コーラボトラーズジャパン」が発足することになった。
新会社の売上高は1兆円超となり、国内清涼飲料市場でサントリー食品インターナショナルを抜いてトップに躍り出る。
「統合後3年間で200億円のシナジー創出」見込む
ウエストとイーストが16年9月末に発表した。ウエストが持ち株会社となって経営統合し、コカ・コーラボトラーズジャパンとなる。社長にはウエストの吉松民雄社長が就く。統合の最大の狙いはコスト削減で、両社は「統合後3年間で200億円のシナジー創出を見込んでいる」(吉松社長)といい、販促費を一本化したり、生産・流通を合理化したりすることなどで一層の経営効率化を進める考えだ。
ウエストは、人口約4500万人の近畿・中国・四国・九州地域の2府20県で、イーストも人口約6600万人の南東北・関東・東海地域の1都15県でそれぞれ事業を展開している。新会社はコカ・コーラの原液を購入して製造、販売するボトラーとして世界3位の規模となり、国内のコカ・コーラ製品の販売数量の86%を占めることになる。
この巨大ボトラー誕生の背景には、デフレによって進んだ価格競争の激化や、健康志向が高まりで1990年代以降にお茶市場が急成長し、炭酸飲料の消費量が減少した影響などがある。