南米エクアドル沖のガラパゴス諸島で、100歳を超えるオスのゾウガメが一代で子孫800匹を残す絶倫ぶりを発揮、種を絶滅から救う「英雄的行為」として称賛を集めている。
2016年9月26日付AFP通信が報道した。
60歳から6匹のメスと子作りを始めた「ディエゴ」
AFP通信によると、このゾウガメは同諸島のサンタクルス島にある繁殖センターで飼育されているエスパニョーラゾウガメの「ディエゴ」(推定年齢100歳超)。かつてガラパゴス諸島には島ごとに異なる種類のゾウガメが多数生息していたが、乱獲により多くが絶滅した。エスパニョーラ島原産のエスパニョーラゾウガメも約50年前にはオス2匹、メス12匹にまで激減した。
そこで1976年、当時推定年齢60歳前後のディエゴが「種オスガメ」として米国カルフォルニア州サンディエゴ動物園から来島した。そして、6匹のメスを相手にせっせと子作りを開始、計800匹もの子孫を残した。現在、ガラパゴス諸島全体に棲んでいるゾウガメは約2000匹といわれるから、40%近くがディエゴの子どもたちということになる。