食い違う両者の言い分
衛生業者にとっては「革新的」なこの新技術が、ネット上では思わぬ方向から注目を集めることになった。「バキュームカーの臭いをチョコの香りに」などという見出しが拡散された結果、ツイッターやネット掲示板に、
「やめて!チョコ食えなくなるじゃん!!チョコの香りがバキュームと同じとか」
「食い物の匂いは止めてくれ 花の香りとかで頼む」
「チョコを食べると思い出すのはイヤ」
といった誤解も含めた悲鳴のような声が相次いで寄せられたのだ。バキュームカーとチョコという組み合わせが強烈な印象を与えたようで、なかには、「チョコ業界への嫌がらせかよ」「チョコ業界からクレーム来そう」などといった声もあった。
今回の発表文には「甘い香り」とはあるが、「チョコレートのような香り」との記述はなく、東邦車輛の担当者も、「具体的な食品名を出した事実はなく、このように報じられて困惑している」と話す。その上で、朝日新聞に対しては、「ネット記事の文面を変えるように申し入れることも含めて、対応を検討している」という。
J-CASTニュースが朝日新聞に対し、「『チョコレートのような』という表現を使った理由」などについて質問したところ、
「『チョコレートのような』という表現は、東邦車輛も含めた4社による合同記者会見の場での主催者側からの発言を引く形で記しました。なお、この記者会見のなかで、香りを食品にたとえるのは避けてほしいというような要請は、特にいただいておりません」
と回答しており、両者の言い分は食い違っている。