撮り鉄、東海道線内の植込み刈る写真 「告発」投稿で非難合戦

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   写真撮影を好む鉄道ファン、いわゆる「撮り鉄」の迷惑行為が問題化する中、あるツイッターユーザーの告発写真が注目を集めている。

   輸送列車の撮影に訪れた一部の「撮り鉄」が線路付近に近づき、植込みを刈ったのだという。ツイートは拡散し、「簡単なルールも理解することができない」「常識の無さにはあきれる」といった反応が相次いだ。

  • 写真は新居町駅のホーム、鷲津駅は隣駅だ(Wikimedia Commonsより)
    写真は新居町駅のホーム、鷲津駅は隣駅だ(Wikimedia Commonsより)
  • 写真は新居町駅のホーム、鷲津駅は隣駅だ(Wikimedia Commonsより)

「バレなきゃセーフだったのに」

   JR四国の広報部によると、同社が東武鉄道に譲渡した車両6両が16年9月29日、JR各社の路線を使って香川から東京まで輸送された。

   東武鉄道は、17年夏に計画されている東武鬼怒川線(下今市~鬼怒川温泉駅)での蒸気機関車(SL) の復活運転に先立ち、SLにつなぐ客車6両をJR四国から譲り受ける。JR四国によると、今回輸送された6両はその客車だという。

   輸送日当日の29日は、客車を見ようと大勢の鉄道ファンが沿線に集結。そんな中、静岡県内の東海道線鷲津~新居町駅間にいたあるツイッターユーザーが29日14時ごろ、線路付近に近づく人を目撃し、写真で投稿した。写真を見る限り、数人が枝切りばさみのようなもので植込みを刈っている。

   そのユーザーは「ガードレール超えて草刈りする奴ら」だと指摘し、

「自分達が何をやってるか考えて欲しいものです。そこまでしていい物が撮りたいか?犯罪をしてまで撮った写真は後々振り返って気持ちいいものになるのですか?考えて欲しいものです」

と非難した。プロフィール欄で「鉄道」「カメラ」好きを公言するユーザーの投稿ということもあり、写真は「撮り鉄」の間に素早く拡散した。

「簡単なルールも理解することができない」
    「常識の無さにはあきれる」
    「自浄能力が無い」

と、線路内に入って植込みを刈り取る行為への非難の声が寄せられた。 しかし、一方では

「晒すから撮影ポイント消える」
    「撮影地潰したくなかったらTwitterに上げなきゃいい」
    「バレなきゃセーフだったのに」

といった告発投稿自体への批判も出るなど、撮り鉄の間で非難の応酬となっている。この写真を投稿したユーザーは30日17時現在、ツイートを非公開にしている。

JR東海「沿線のいたるところに人が集まっていた」

   実際、そういった行為はあったのか。沿線を管理するJR東海の広報部は取材に、

「(16年9月29日に)鷲津~新居町駅間の沿線に人がたくさんいたことは把握しているが、線路内の侵入があったかどうかまでは分からない」

と答えた一方、

「その駅間だけでなく、静岡支社管内の沿線のいたるところに人が集まっていたようだ」

と明かしている。

   写真を投稿したツイッターユーザーは、詳しい撮影場所や線路付近に近づいた数人が「草刈り」をした理由について触れていない。

   では、もし線路内へ侵入したら、どうなるのか。新幹線に関しては、新幹線鉄道における列車運行の安全を妨げる行為の処罰に関する特例法(新幹線特例法)第3条により、立ち入った時点で処罰される。

   在来線の場合も刑法124条~129条の「往来を妨害する罪」が適用されるものの、過去事例を見る限り、その時々の状況によって罪が成立するかどうか判断がわかれるようだ。

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