学校体育の事故が後を絶たない 水泳や柔道は専門指導者が必要か

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「危険だから禁止」ばかりでは能力引き出せない

   柔道整復師の伊藤勇矢氏は、コラムサイト「JIJICO(ジジコ)」で15年6月25日、学校での事故防止には「専門家を招いてきちんと指導してもらう」のが有効と述べる。高齢化が進むなか、「定年退職したシニア世代の中には、『まだまだやれる』『今までの経験を生かしたい』と考えている人もいるでしょう」と、経験値の高い学外の専門指導者を呼ぶように提案した。

   墨田工業高校の飛び込み事故でも、指導した教諭は「保健体育科の教員ではあるが、水泳の専門的指導方法を熟知しているわけではなかった」(都の担当者)という。

   一方で伊藤氏は、安全を重視するあまりに出る「危険だから禁止」という考え方に対し、「体に備わっているさまざまな能力を引き出す機会を失うことになるのではないでしょうか」と異を唱える。15年5月に福岡市立中学校の柔道部で起きた死亡事故を受け「非常に悔やまれます」としたうえで、「子どもたちを危険にさらすのはよくありませんが、年齢や体力に応じて段階的に運動を体験していくことは大切で、それを見守る環境作りが必要だと思います」と主張している。

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