豊洲地下空間、「作ったのは英知」 都の有識者会合で委員が絶賛

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「コミュニケーションに欠けていた」と都に批判も

   佐藤尚巳氏は、盛り土をして地下ピットを作るやり方は無駄だと言われるとし、「どっちが得なのか、都の技術担当者は考えていたと思う」と述べた。そのうえで、「地下空間はコストのかかった空間ではない」と結論づけ、「これを作ったのは英知であり、決して責められることではない」と都の技術担当者を擁護した。

   また、たまり水について、地下ピットならなかなか気づかないが、地下空間を残したことですぐに発見して調査できたとした。都の地下水管理システムが作動し、監視カメラで24時間モニタリングすれば、完全性確保は十分に可能だと佐藤氏は言う。そして、都の内部で情報がシェアされていなかった問題は別にして、「地下空間は、非常に正しい選択だった」と断言した。

   市場問題PTの会合では、東工大教授の時松孝次氏も専門委員として、同様に地下空間を支持した。盛り土を埋め立て地の軟弱な地盤に行うと問題が生じるとして、「盛り土を避けた方がいいというのは、技術者としては選択肢の1つと考えるのではないか」と指摘した。

   とはいえ、ほかの専門委員からは、都に対し、「コミュニケーションに欠けていた部分あった」「ランニングコストがかかりすぎ、設計に無理がある」「人口減で水産物などの取り扱いが減っているのに、業者がコストを負担できるのか」と疑問や批判が出ていた。

   なお、次回の会合は、10月の後半になる予定だ。座長の小島敏郎氏は、新市場の設計を担当した日建設計に説明してもらいたい意向を示した。

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